大気汚染と心臓病には関係がある
環境汚染は『水質や大気、土壌が環境汚染物質で汚染されること』です。
環境汚染物質が生体に影響することで病気が引き起こされることは想像に難くないかとは思います。
今回は“大気汚染”が心臓病に影響していることについてのお話です。
ブラジルのアマゾン森林火災
アマゾンは陸上で生産される酸素の約20%を担っているといわれています。
アマゾンが”地球の肺”と言われることはありますが、生物の肺の主な役割は『酸素を取り込んで二酸化炭素を排出すること』なので、森林が光合成により酸素を排出していることは、肺と逆の働きではあります。
”地球の肺”ではないとしても、『最高の生物多様性』を持っているのがアマゾンであり、2019年の大規模森林火災により世界の注目を集めることとなりました。
2019年8月時点の焼失面積は四国の面積(約1万8000平方キロメートル)に匹敵するほどのようです。
(参考Web「ナショナル ジオグラフィック日本版」https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/090200509/)
大気汚染
環境汚染の一つとしての大気汚染について、僕たちが最初に勉強するのは、日本四大公害病の一つである『四日市ぜんそく』かもしれません。
四日市のコンビナート工場から排出された二酸化硫黄による大気汚染が原因で、多くの方が喘息や肺気腫となりました。慢性期な肺の病気は心臓にも負担をかけますが、肺の病気が心不全の原因となっていると尚のこと治療が困難なものとなります。
その後、二酸化硫黄による大気汚染は改善されましたが、現代における大気汚染の原因物質としては光化学スモッグやPM 2.5が挙げられるかと思います。
(参考Web「四日市公害と環境未来館」https://www.city.yokkaichi.mie.jp/yokkaichikougai-kankyoumiraikan/pollution.html)
大気汚染と心疾患
『PM 2.5に長期間さらされると、心血管イベントが11%増加する』と2017年に報告されています。
また、短期であっても二酸化窒素化合物にさらされると心臓の病気は悪化し、大気汚染によって動脈硬化が増加することから心筋梗塞や脳梗塞、急性心不全が増加すると指摘されています。
「動脈硬化に影響します!」と指摘されると、”動脈硬化”は心臓の病気だけではなく、腎臓や脳の病気などにも影響するこから、”動脈硬化”がキラーワードになっている感じはしますが・・・。
(引用文献 https://doi.org/10.1016/j.acvd.2017.05.003)
まとめ
環境汚染と病気には関係があり、今回は大気汚染と心臓病についてのお話でした。
アマゾンの森林火災が大気汚染に影響していることは、ブラジルだけの問題ではなく、僕たちの問題でもあり、『対岸の火事ではない』と考える今日この頃です。
でわ、お大事に。
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